原子力規制人材育成事業

見える放射線実習

放射線は、目に見えず、また他の五感でも感じることが出来ません。五感で感じられない現象はイメージすることが難しく、放射線というものの分かりづらさの原因になっていると考えています。

本事業では、放射線シミュレーションで計算した放射線の飛跡をVR(仮想現実)技術を用いて可視化し、物質と放射線の相互作用、放射線検出の様子、遮へいや距離による減衰などを実際に目で見て観察することで放射線の理解を助ける「見える放射線実習」を開発しました。

参考に、見える放射線実習の一例の動画を以下に記します。

見える放射線実習の受講者は、VRゴーグルを通して放射線が目の前で飛び交う様子を観察できます。コントローラを用いて、放射線の種類(アルファ線、ベータ線、ガンマ線、放射性核種)やエネルギー、実験配置の変更、放射能の値などを変更することが出来ます。じっくり観察したい時には時間を止めて観察することもできます。

この見える放射線実習を様々なシナリオで開発し、実測と合わせて実施することで放射線を具体的にイメージし、深く理解できる人材の養成に取り組みます。

なお、見える放射線実習は、本事業を構成する3つのプログラム(学部教育、大学院教育、社会人教育)に取り入れるだけでなく、本事業以外の本学で実施する科目にも取り入れていく予定です。