プロジェクト

研究プロジェクト

Solar Thermochemial Hydrogen Research and Development(豪再生可能エネルギー庁委託事業)

豪国研CSIROと連携して、新潟大開発の太陽熱による水分解熱水素製造システムを300~500kWthで実証試験する。CSIRO所有のタワー型太陽集光設備に2次反射鏡を取り付け、ビームダウン太陽集光系に転換し、新潟大学が開発した高活性金属酸化物触媒を用いて粒子流動層ソーラー反応器の性能試験を行う。

https://arena.gov.au/projects/solar-thermochemical-hydrogen-research-and-development/

炭酸ガス分解用ソーラー集熱反応器の国際共同研究開発(新エネルギー・産業技術総合開発機構委託事業)

高空隙率セラミック多孔質による高効率太陽集熱を応用した炭酸ガス分解ソーラー集熱反応器とこれを組み込んだ合成燃料製造システムの国際共同研究開発を行う。集熱反応器およびシステムの統合解析と実太陽光による実証実験により、太陽エネルギーから合成燃料までの総合変換効率10%以上を実現する技術の見通しを得る。さらに2030年度以後の実用化に向けたロードマップを策定する。

https://www.nedo.go.jp/content/100925814.pdf

太陽集熱利用型 CO2‐H2O共熱分解サイクルによる合成ガス製造

世界のサンベルトにおいて太陽集光器で得られる高温太陽集熱(1300℃以上)を利用し、高活性の酸化還元金属酸化物による2段階熱分解サイクルで二酸化炭素と水を共分解して合成ガス(CO+H2)を製造する反応システムの開発を目指す。反応ステップの温度差が100℃以下の近等温的サイクルで高エネルギー効率の達成を目指す。日本の独自技術であるビームダウン太陽集光器及び流動層ソーラー反応器の組み合わせによる30kWthシステムの開発を行い,ソーラー試験から得られた知見から0.5~5MWth反応システムの設計を行う。また、本構想に基づいた日本-豪州間のメタノールによるカーボンサイクルの経済性を試算する。

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-20H00362/

次世代太陽熱発電のための新型潜熱蓄熱システムの開発

2050年カーボンニュートラルの実現に向けた再生可能エネルギーの導入が世界各国で急速に進展している。本研究は海外のサンベルトにおける太陽日射を集光して得られる集光型太陽熱を熱供給源として利用した太陽熱発電の高温化・高効率化に資する研究である。現在、硝酸系溶融塩による液体顕熱蓄熱が実用化されているが、本研究では、現在サンベルト諸国で開発が進む次世代太陽熱発電への適用を想定した潜熱蓄熱体の研究開発を行い、高密度・低コスト蓄熱システム化への道筋を明らかにする。

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-22H02016/

Development of high temperature sensible/thermochemical heat storage system for high efficiency solar thermal power generation

600~1000℃の太陽集熱を金属酸化物の酸化還元反応による化学蓄熱を用いて蓄エネルギーする新型の固体粒子ソーラーレシーバを開発する。

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-21K04962/

太陽熱発電のための潜熱利用型の高密度蓄熱システムの開発

世界の太陽日射量の豊富なサンベルト地域で大型タワー型太陽集光システムによる太陽熱発電が実用化されている。このシステムでは日中に過剰な太陽集熱を蓄熱することで、24時間稼働の太陽熱発電システムとなっている。しかし、現在の硝酸塩系の蓄熱材料では600℃が限界であり、発電効率の向上には高温で作動する高密度の蓄熱材料が必要である。そこで本研究では従来の顕熱蓄熱よりも蓄熱密度の高い太陽熱発電のための潜熱蓄熱システムを開発する。

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-20K05398/

高温蓄熱による変動再エネ安定化および導入拡大に関する研究

2050年の CO2削減目標に向け太陽電池(PV)や風力発電等の再生可能エネルギーの導入拡大が国内外で急速に進んでいる。本研究では、太陽日射の豊富な海外の高温太陽熱や国内のPV・風力などの再エネを低コストでエネルギー貯蔵することで再エネを安定化・利用する技術調査・開発を目標とする。再エネの安定化・利用に必要なエネルギー貯蔵技術として顕熱/潜熱/化学蓄熱等の高温蓄熱技術を開拓し、電力系統安定化・再エネ導入拡大に貢献する

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-21K18920/

太陽熱光起電力発電システムの開発

太陽熱利用の次世代技術の一つとして太陽熱光起電力発電(Solar-TPV: Solar Thermophotovoltaic)システムが注目されている。Solar-TPV発電システムは、理想的には太陽エネルギーを一切無駄にしない方法であることから、その変換効率は最大85%が期待出来ると予想されている。本研究では、波長選択性メタマテリアルに着目する。これは特定の波長の光に対して強い共鳴状態を起こすことが可能であり、それによって光エネルギーを制御できる。本研究プロジェクトでは、この波長選択性メタマテリアルをSolar-TPVシステムに応用し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献する。

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-15K17985/

太陽光発電主力電源化推進技術開発/太陽光発電の新市場創造技術開発/壁面設置太陽光発電システム技術開発(壁面設置(非開口部)タンデム太陽電池モジュールの開発)(新エネルギー・産業技術総合開発機構委託事業)

新潟大学を中心機関として産学連携コンソーシアムを形成して、壁面設置固有の低照度・低入射角における発電特性評価、高効率化のためのタンデム太陽電池の構造最適設計、多機能・高品質薄膜の利用等によるタンデム太陽電池の長寿命化、壁面設置太陽電池の意匠性向上技術・防汚技術、保守管理を目的とした屋外性能評価等の研究開発に取り組んでいます。

https://www.nedo.go.jp/koubo/FF3_100292.html

金属微粒子ナノ格子構造複合プラズモン協働場の創製と有機光・電子デバイスへの応用

金属微粒子のナノ構造制御とそこで発現する光学現象の理論的及び実験的解明、並びにこの現象を用いた新規有機光・電子デバイスの考案を目的とします。金属微粒子からなる金属ナノ構造は、局在表面プラズモン・伝搬型表面プラズモンの同時励起が可能であり、二つのプラズモン光電場の相乗効果により、大きな光電場増強や光熱発生など新規機能の発現が期待されます。さらに、金原子からなる金量子ドットも集積することで、量子効果も加えてそれらが協働するプラズモニックシステムの創出を目指します。新規有機系光電変換デバイスや光熱電デバイスを開発することで、プラズモニック有機光・電子デバイス応用のための基盤技術を確立します。

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-20H02601/

NEDO先導研究プログラム/エネルギー・環境新技術先導研究プログラム/新概念結晶シリコン太陽電池モジュールの開発(新エネルギー・産業技術総合開発機構委託事業)

封止材を用いない新概念結晶シリコン太陽電池モジュールを開発します。封止材を用いない構造とすることで、紫外光照射による着色の問題はなくなり、入射光量低下による出力低下を防ぐばかりでなく、意匠性の長期保持も達成できます。また、封止材に用いるEVAと水分の反応で発生する酢酸による銀電極の腐食も発現しなくなります。さらに、モジュールの各部材は封止材で強固に接着されていますが、封止材を用いないことで、故障モジュールの補修、モジュール廃棄時の部材分離・リサイクルが容易になります。

https://www.nedo.go.jp/koubo/CA3_100294.html

超低過電圧触媒開発を基盤とした高効率太陽光二酸化炭素固定システムの構築

化石燃料に依存しない持続可能な脱炭素社会を実現するためには、再生可能エネルギーを用いた二酸化炭素の高効率燃料化ならびに炭素資源化技術の確立が重要である。我々は最近、酸素発生アノードおよび二酸化炭素還元カソードの開発において、重大なブレークスルーを実現した。本研究では、これらの研究成果を基盤にして更なる高効率アノードおよびカソードを創製すると共に、これらを用いて太陽光二酸化炭素固定システムを構築することにより、世界最高の太陽光二酸化炭素還元効率を達成し、脱炭素社会の実現への足掛かりを得る。

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-21H02042/

人工光合成を指向した酸素/過酸化水素生成のpH制御光アノードの創製

エネルギー・環境問題を背景に、太陽光エネルギーにより高エネルギー還元物質(燃料)を生成する「人工光合成」に大きな期待が寄せられている。これまでの一貫した水の酸化触媒の開発に関する研究で、独自の戦略を駆使して合成した二核ルテニウム錯体の、水の酸化による酸素生成触媒能と過酸化水素生成触媒能をpHにより制御できることを世界に先駆けて見出した。本研究では、この特異的な触媒反応特性に立脚して、pHにより酸素生成と過酸化水素生成を制御できる革新的な水の酸化光アノードを開発する。このような水の酸化光アノードが実現すれば、人工光合成で生成する還元生成物に応じて、還元生成物と分離容易な酸化生成物(酸素(気体)と過酸化水素(液体))を選択して合成・蓄積できる。

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-18H02071/

水中窒素還元による高効率太陽光アンモニア生成システムの構築

アンモニアは、現代社会で人類が生きていくために、化学肥料の重要な窒素源として必須であるだけでなく、様々な化学製品の原料としても工業的に広く用いられている。現在、アンモニアはハーバー・ボッシュ法により、窒素と水素から高温・高圧の条件下で製造されており、莫大なエネルギーを消費する点が課題である。持続可能社会に相応しい簡便なアンモニア合成法の確立は、まさに人類の夢である。本研究では、化石燃料に依存しない脱炭素社会の実現に向けて、自然エネルギーを利用した革新的アンモニア生成法を開拓する。自然界のニトロゲナーゼ酵素に着目すると共に、申請者が独自に開発した膜作製法を用いて、様々な混合金属酸化物膜を合成し、アンモニア生成カソードを創製する。さらに、このカソードと申請者が合成した世界に類のない超低過電圧酸素発生アノードを用いて、世界最高効率の太陽光アンモニア生成システムの構築に挑戦する。本研究により、これまで化石燃料に依存していた化学肥料製造から、持続可能社会に相応しい製造への大変革が期待される。

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-22K18309/

Understanding and development of highly efficient water splitting catalysts with core-shell structures for solar-hydrogen production

The critical bottleneck for sustainable production of hydrogen is remained in sluggish oxygen evolving reaction (OER) and hydrogen evolving reaction (HER), requiring insufficiently low overpotentials. In this project, we develop efficient electrocatalysts for OER and HER as follows. 1) Preparation, characterization, and investigation of the OER performance of FeNiWXn (X = N, P, S, Se, and Te). 2) Investigation of the HER performances of FeNiWXn catalysts. 3) Construction of electrocatalytic systems for overall water splitting using FeNiWXn catalysts for HER and OER.

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-20K05684/

Developing efficient inexpensive catalysts for solar driven carbon dioxide-to-fuels conversion towards artificial photosynthesis

The current fossil fuels are unsustainable and cause global warming. So, discovering alternative fuels is indispensable. CH3OH is currently proposed as one of the best new fuels. One promising approach for production of CH3OH is artificial photosynthesis. In this system, water oxidation and CO2-to-CO conversion occur at anode and cathode, respectively based on electric power generation by a solar cell. Finally, CO is converted to a methanol fuel by the well-known Fischer-Tropsch method. For designing an efficient artificial photosynthesis system, however, developing efficient catalysts for water oxidation and for CO2 to CO conversion are inevitable and need further improvements. In this study, several planar iron complexes are prepared and characterized with the traditional spectroscopic methods and their CO2 reduction performance are investigated by the electrochemical and analytical techniques.

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-19K21135/

水中における低濃度二酸化炭素還元反応を促進する革新的分子性触媒カソードの創製

我々は最近、水中で高効率かつ高選択的な二酸化炭素還元触媒能を示す錯体触媒を報告した。本研究では、水中において低過電圧かつ高選択的に低濃度二酸化炭素を還元して、一酸化炭素を生成する電気触媒系を開発する。さらに、錯体触媒に様々な置換基を導入した誘導体を合成して錯体の幾何構造および電子構造を化学チューニングすることにより、二酸化炭素還元触媒性能の向上を図るとともに、二酸化炭素からのメタン生成に挑戦する。

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-22K14762/

異種金属イオン間での分子内O-O結合形成機構に立脚した新規酸素発生錯体触媒の創製

人工光合成の実現には高活性な酸素発生触媒の開発が必要不可欠である。これまで、多くの酸素発生触媒が報告されているが、分子内O-Oカップリング機構により酸素を生成する錯体触媒の報告例は少ない。一方、植物の光合成における酸素発生中心(OEC)は、MnとCaの二種金属イオンから構成され、それぞれの金属イオンが重要な役割を果たしていると推定されているが、その機構は憶測の域を出ない。本研究では、新奇な異種金属二核錯体を合成し、その酸素発生触媒機能およびO-O結合形成機構に及ぼす異種中心金属イオンの効果を明らかにする。

https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-19K21136/

水電解による高効率グリーン水素製造装置の開発(新エネルギー・産業技術総合開発機構委託事業)

水電解による水素製造(グリーン水素製造)は、二酸化炭素を排出することなしに水素を製造できるため、持続可能なカーボンニュートラルの実現に向けて、重要な水素製造技術として位置付けられている。水電解では、酸素発生アノードの開発がボトルネックといわれており、高活性酸素発生アノードの創製が、高効率グリーン水素製造装置の開発に向けて最重要課題の一つである。本研究事業では、当研究グループが独自に開発した酸素発生アノードを用いて、世界最高効率のグリーン水素製造装置の開発を目指すとともに、本装置の社会実装への道筋をつける。

https://www.nedo.go.jp/koubo/SM3_100001_00004.html

教育プログラム

次世代ソーラー水素エネルギーシステム人材育成プログラム

新潟大学博士前期課程では、太陽エネルギー利用と水素製造・利用に関する世界最高水準の産学官共同研究の環境を活用した高度研究者・技術者の育成を行う「次世代ソーラー水素エネルギーシステム人材育成プログラム」を平成25年度から行っている。機械・化学・材料の3分野を融合した新潟大学自然科学研究科の特色ある大学院教育プログラムの一つである。

https://www.gs.niigata-u.ac.jp/~gsweb/h2/index.html