センター長ご挨拶

 

 共用設備基盤センター(CCRF)は、本学の教育研究支援体制及び放射線安全管理体制を充実させ研究者の利便性を向上することを目的として、機器分析センター、アイソトープ総合センター、自然科学系附置RIセンターを統合して2017年に設立されました。8周年を迎えた当センターは、設備マスタープランを立案して設備・機器等の共用化の促進を図り、大型分析機器や放射性同位元素等を利用した教育研究を推進するための中核機関として、研究環境強化に資する役割を担っています。

 機器分析部門は、研究設備・機器共用システムの構築を目的とした文部科学省先端研究基盤共用促進事業「新たな共用システム導入支援プログラム(2018~2020年度)」の支援を受け、全学の設備(約200台)の共用システムを導入・研究設備集約化を進めてきました。さらに、文部科学省先端研究設備整備補助事業「研究施設・設備・機器のリモート化・スマート化(2020年度)」において主要設備のリモート化を実施することで、研究リソースの有効活用を進めてきました。近年は、「学内フリマ」による設備リサイクルの仕組みや「設備ファンド」による設備導入資金の出資制度の導入に加えて、設備の共用化・人材育成を目的とした新潟研究基盤ネットワークによる地域連携、オンラインセミナー「なるほど!研究支援セミナー」の開催などの利用促進活動を通じて、施設・設備、人材を含めて総合的な研究環境整備を進めています。

 放射線設備に関しては、五十嵐キャンパスと旭町キャンパスの両方に管理区域を整備し、様々な分野の研究者に共用され、特色ある教育・研究の発展に寄与してきました。放射線を利用した研究活動を強力に支援し、なおかつ安全管理に万全を期するためには、求められる役割や在り方を見直すとともに、組織の強化や人材の拡充に努めていきたいと考えております。2022年度には、原子力規制庁が実施する原子力人材育成等推進事業費補助金の支援を受け、「原子力科学・災害科学の融合による高度原子力規制人材の育成」事業を開始しました。5年間の本事業では、原子力利用において世界水準の安全確保を牽引していく原子力規制人材の育成を目的とし、総合大学の強みを活かして関連分野の連携・融合により大学院生、学部生、社会人に対する三つの人材教育プログラムを推進しています。

 今後とも、職員一丸となり本センターの機能強化に取り組み、新潟大学の研究力向上に努めて参りますので、皆様のご理解とご協力をお願いいたします。

2024年2月 

共用設備基盤センター長 
竹林 浩秀  

ご利用相談窓口

共用設備基盤センター 設備戦略企画室