ユニット概要

ごあいさつ

オミックス研究は、複雑な生命現象を分子レベルで解明する手法として急速な進歩をとげ、医学を始めとしたライフサイエンス研究において必要不可欠になっています。オミックス研究に要する解析設備は、大型化かつ高額化しており、個々の研究室において導入、維持することが難しくなっています。このような研究環境の変化に対応すべく、オミックス共用ユニットを部局横断的に組織しました。

オミックス共用ユニットは、文部科学省の「先端研究基盤共用促進事業」(2018年採択)の支援を受け活動しています。オミックス研究に関する大型解析機器を中心に設備の共用化を行い、全学予約システムOFaRSにより学内外の研究者が活用できるシステムを構築しました。この取り組みにより、新潟大学の共用設備の基盤整備が促進され、研究者の研究環境が向上し、社会に役立つ成果が創出されることを期待しています。

オミックス共用ユニット長
池内 健(脳研究所・教授)

概要

本事業「オミックス共用ユニット」は、先端ゲノム解析設備を脳研究所、先端タンパク解析設備を医学部に集約し、本学におけるオミックス研究を戦略的に推進する共用システムである。

先端ゲノム解析システムにおいては、ゲノム解析、トランスクリプトーム解析、エピゲノム解析を行う次世代シークエンサー等の設備を共用化し、先端タンパク解析システムにおいては、プロテオーム解析、メタボローム解析を行う質量分析器、セルソーター等の設備を共用化し、オミックス研究を全学的に推進する。解析データの受け渡しは情報基盤センターに設置した本事業専用サーバー「NRS: Niigata Research Data Storage」上で行い、ユーザーの便宜を図っている。NRSを構築したことで、ユーザーの移動に伴う時間の節約、データ喪失のリスクが大幅に減った。共用システム統括部局は、全学組織である共用設備基盤センターが担当し、オンライン予約・課金システム「OFaRS:Open Facilities Reservation System」を用いた研究設備の一元管理、予約、利用状況記録、課金システムを利用している。

また、機器の共用システムを効率的に運用するために、技術支援員による技術的なサポート体制を構築している。本ユニットの中核となる先端ゲノム解析と先端タンパク解析に関する専門的な知識を有する技術支援員をそれぞれ配置し、ユーザーの利便性を図っている。

本ユニットの共用設備を通じて、異分野の研究者の間で情報と知識を水平展開することにより、新たな知の創出や研究者等の人材育成にも貢献できるものと期待される。さらに、最終的には「世界最先端の医療技術の実現による健康長寿社会の形成」や「共通基盤技術と研究機器の戦略的開発・利用」等の促進につながることも期待される。

オミックス共用ユニット 概要

オミックス共用委員会メンバー

脳研究所

池内 健(生命科学リソース研究センター・教授)ユニット長
宮下 哲典(生命科学リソース研究センター・准教授)
原 範和(生命科学リソース研究センター・特任助教)

医学部・医学科

竹林 浩秀(神経解剖学・教授)
松本 壮吉(細菌学・教授)
小林 大記(医歯学系・特任助手)

ご利用相談窓口

共用設備基盤センター 設備戦略企画室