第1回「はかせと!」を開催しました

2022年07月01日スイングバイ・プログラム採用者支援活動報告

スイングバイ・プログラム(令和3年度採用者・第一期生)主催イベント「はかせと!」が6月27日に開催されました。本イベントは、若手教員が自らのキャリアとライフプランについて話をしながら、「博士」を目指す、あるいは「博士」に興味がある大学院生の悩みや疑問に向き合う交流会です。
記念すべき第一回目となる今回のイベントでは、自然科学系の氷見理助教と大谷真広助教が登壇し、いつから研究者という職業を意識するようになったのか、なぜ新潟大学という場で研究に従事することになったのかなど、若手教員のリアルな経歴をご紹介。その後、参加者である大学院生の皆さんから自由に質疑応答を受け付けました。
登壇者を含めて当日の参加者は20名に上り、質問は尽きることなく、時間を延長しての開催となりました。
スイングバイ・プログラムでは、より多くの大学院生との交流の機会を設けるため、継続して本イベントを開催していきます。次回は8月に開催予定です。

【開催内容】
当日のQ&Aを一部ご紹介します!

Q: 研究と私生活のバランスをどう取っていますか?
A: 帰る時間を決めると良い。睡眠時間も決めることで生活リズムができる。時間に余裕のある時期は18時半に帰ると決めている。
A:学生の時は週末もバリバリやっていた。それが良かったのかどうか振り返ってみるとわからない。今では週末はオフにしてリフレッシュにあてるようにしている。

Q:研究と自分の時間の使い方のバランスをとることが難しい。どうしても研究が100%になってしまう。研究をし続けないと、という強迫観念みたいなものがある。
A:その強迫観念は多くの院生がもっている。しっかり研究することも重要だが、自身を客観視した時に精神的・肉体的に追い込まれてきていると感じる場合は思い切って休むことも重要。日毎にメリハリをつけることが難しいのであれば、週レベルでメリハリをつける等工夫する。

Q:(本イベントを通して) チャンスを逃さないというのが、キャリアの中で大事だということがわかったが、チャンスを逃さないためのコツや心構えは何かあるか。
A:振られた仕事は断らないことが大切(学会で喋ってみないか、文章を書いてみないか、など)。積極的に引き受けるとチャンスが広がる。
A:誰にも負けない技術を身につけておくと良い。自分が扱う技術は、昔ながらの技術ではあるが、今ではあまりできる人がいない。そのため、自分のテクニックがオリジナルであると思えたことが心の支えになった。 

Q:研究を続ける上で人脈も大事だと思うが、意識してやってきたこと、取り組んでいることはあるか。
A:学会では報告だけでなく懇親会に参加するようにし、そこで色々な先生に声をかける。
A:学会中は、有名な先生が相手であっても積極的に話しかけるようにしている。また懇親会など色々なところへ突っ込んでいくようにしている。とにかく顔をしってもらうことが大切。現在、学外の先生との共同研究も進んでいるが、これは知り合いのツテで知り合った。 

Q:一般企業での就業を経て研究職にたどり着いたとのことだが、前職で得た経験(スキル)は研究にどう影響しているか。
A:事務作業・事務職のスキルが身につき、活かされている。 文書の書き方は『昭和35年三訂版公文書の書き方資料集』(文部省)を読むと勉強になる。
A:書類を書く仕事は、アカデミアに多い。うまく伝わる日本語を書くのはとても難しいため、事務系の技術は(アカデミアに限らず)どのような業界であっても必ず役に立つスキル。多くの本を読んだ方がいい。

Q:活字を読むのが苦手という話があったが、論文はどのように読んでいるか。
A:論文を読むのは苦手だが、結論が知りたいという気持ちが大きいので気合で読む。また私の分野では植物の見た目に関する論文を読むことが多いので論文中に写真も多く、比較的理解しやすいかもしれない。