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成長円錐の分子基盤に基く神経回路の形成と修復の総合的研究(2011.4.1~2017.3.31)

2017年03月31日超域学術院プロジェクト

神経成長・軸索再生の分子機構に関するアプローチを、神経先端の成長円錐機能に焦点を当て、専任教員(玉田准教授、河嵜助教)および特別研究員とともに進めている。

  1. 成長円錐のリン酸化プロテオミクス:河嵜助教を中心に生化学・細胞生物学的解析を進め、活性化されているリン酸化酵素を予測し、 それによるリン酸化が神経成長・再生の分子マーカーとなることを見出した(玉田准教授、元特別研究員の吉岡博士(現・福島医大助教)の形態解析とともに【投稿準備中:図1】
  2. 神経成長の分子機構の研究:前特別研究員の本多博士(現・医歯学系特任助教)を中心に、成長円錐に局在化する分子複合体が、神経細胞の極性形成を決定する因子であり、 これによって速やかに極性が決定され、軸索伸長の促進がこの複合体形成とcoordinateしていることを見出した(論文投稿中)。
  3. 成長・再生・可塑性と細胞外基質:神経成長や可塑性に抑制的な、コンドロイチン硫酸合成を阻害することで、 脊髄損傷の著明な回復(Nature Commun 4: 2740 [‘13])や、視覚可塑性の障害(投稿中)など、神経回路形成・再編の多様な効果を見出し、 吉岡博士の形態解析と共に分子機構解析を進めている。
  4. 成長円錐の画像シミュレーションと糸状足の回転:玉田准教授が、新規の画像解析法であるRiesz変換を導入し、成長円錐運動の特性の解析を行っている【投稿準備中:図2】

【図1】↑
神経成長とリン酸化の新たな関係
(↑クリックで大きい画像が表示されます)

【図2】↑
新しい画像解析法から見出された神経成長機構
(↑クリックで大きい画像が表示されます)