第1期プロジェクトでは、「ナノエレクトロニクス・デバイス国際研究」として、ナノ領域の近接場光と2次元光波(表面プラズモン)やエバネセント波、ナノ構造制御した電子デバイスなど、ナノエレクトロニクス・デバイスに関する基盤研究の拠点形成を目指して研究を進め、特にナノ光物性・デバイス、ナノ電子デバイス、分子エレクトロニクス・ナノセンサの3つのサブテーマに分けて研究を実施し、論文発表、人材育成、国際会議や学会での活動などで大きな成果をあげている。
19年4月より外国での研究暦が長く(約7年)、分子・バイオセンシングなどで優れた研究成果を上げている馬場暁准教授を本プロジェクトの超域専任のメンバーに加えた。また、19年10月よりプロジェクトを再編し、本学医歯学総合病院の臨床ならびに分子病理学的研究を行っている研究者、さらに米国ジョージア大やシンガポール国立材料工学研究所の若手研究者を加え、バイオエレクトロニクス部門を強化し、特色を持たせて充実・拡大を図るために再構築を行った。
プロジェクトの名称も、「ナノ電子光デバイス・バイオエレクトロニクス」とし、ナノエレクトロニクス・デバイス、ナノフォトニクス・デバイス、ナノ・バイオデバイスの3部門に再編し、従来の研究を包含しつつ、バイオエレクトロニクス部門の強化と充実・拡大を図っている。
ナノエレクトロニクス・デバイス及びナノフォトニクス・デバイスの研究は、電子物性・機能評価及び光物性・機能評価の研究を行い、その成果をそれぞれのデバイスに応用するだけでなく、ナノ・バイオデバイスにも展開応用することを目的にしている。3部門の相互の連携で従来にもまして著しい研究の進展と大きな成果が得られつつある。特に、ナノ領域の近接場光や走査型トンネル顕微鏡を利用したナノ加工・デバイスの研究や医学系の研究者などを加えたバイオエレクトロニクス・複合センサの研究は独創的で特色あるものである。