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分子複合体形成の構造生物学的分析による新たな生命機能の探索(2011.4.1~2017.3.31)

2017年03月31日超域学術院プロジェクト

蛋白質やRNAは複合体を形成することで高度な生物機能を発現する。 本研究では、蛋白質・RNAの超分子複合体であるリボソームを主な研究対象とし、複雑な動態機能と構造・機能の関係解明を目指している。
これまで、リボソームと各種翻訳因子間の相互作用に寄与するストーク蛋白質(真核生物でP蛋白質)の複合体に関して、結晶構造学と生化学的解析を行い、 1)リボソームに複数コピー存在するストーク蛋白質の複合体立体構造を解明した。さらに、2)広範囲の運動性を保有するストーク蛋白質のC末端部位が各種翻訳因子と結合し、そして 3)各蛋白質が翻訳因子をリボソーム本体の機能中心にリクルートする、という点を証明した(図1)。
ストーク蛋白質は蛋白質合成の効率化に係わる成分であり、本研究成果より、蛋白質合成系を改良するリボソーム機能工学への展開が期待される。 本プロジェクトではまた、遺伝情報発現の制御に係わるArgonauteの構造・機能に関する研究にも着手し、着実な成果が得られている(図2)。 


公開情報

6月24日 新潟大学のトップページに研究成果を公開
6月22日 日経プレスリリースに研究成果を報告
8月19日 新潟日報にて研究成果を発表
9月27日(予定) 第11回市民公開セミナー「新たな遺伝子解析技術の創生に向けて」にて発表