【開催報告】新潟大学研究統括機構ELSI センター国際ワークショップ「AI時代の評価ー未来を拓く人材と制度ー」を開催しました
本学研究統括機構ELSIセンターは、ザールラント大学評価センター(ドイツ)および日本評価学会と共催し、国際ワークショップを2025年11月17日に開催しました。
本国際ワークショップは、2024年度に採択された文部科学省「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」により強化された本学の研究支援体制のもと、本学研究統括機構と同ELSIセンターが、人文社会科学分野における外部資金の獲得、ならびに観光庁「将来の国際会議主催者育成のための地域・大学連携等促進事業」の採択を受けて開催に至ったものです。また、米国の国際協力政策の見直しに伴い、開発途上国の若手専門家への資金援助が縮小し国際会議参加の機会が制限される中、本学が獲得した上記資金により海外からの招請を実現し、地方国公立大学(岩手県立大学・長野県立大学)との連携による、地域発の新たな国際ネットワークの立ち上げを目指す取り組みとして行いました。
当日は、日本・ネパール・スリランカ・ドイツからの若手研究者・実務家など約80名(オンライン含む)が参加しました。ザールラント大学評価センターのラインハルト・ストックマン教授による評価の制度化の理論と実践に関する基調講演を入口として、続くセッションでは日本・南アジア・欧州の大学・機関の各視点・事例共有をもとに、次世代の国際評価人材の育成とネットワーク形成について活発な議論が交わされました。その結果、本ワークショップの目的の一つであった国連EvalPartnersの若手評価専門家ネットワーク「EvalYouth」の日本支部設立に向けて大きく前進しました。
さらに、本国際ワークショップに関連して、上述の観光庁受託事業として本機構が取り組んでいる、新潟の文化・産業・社会課題を活かしたエクスカーション等による「地域資源活用型MICE」の展開を通じた「新潟発国際学会ツーリズム」モデル創出に向け、前日および翌日に海外からの参加者等を対象とした実証エクスカーションを実施しました。今回行った「新潟市古町花街」および「燕市産業観光」の2つのモデルについては、従来の単なる交流・観光とは異なり、学術的付加価値のある観光導線を専門家の解説とともに体験できる点が高く評価され、その有効性と今後の可能性を確認する貴重な機会となりました。
本学研究統括機構および同ELSIセンターでは、引き続き地域発の国際共同研究、ならびに地域社会への還元に資する取り組みを推進してまいります。
基調講演を行うラインハルト・ストックマン教授 |
ワークショップ参加者 |
実証エクスカーションの様子(燕市産業史料館) |
実証エクスカーションの様子(燕市・ミノル製作所) |
新潟大学研究統括機構ELSIセンター 渡辺、白川
Tel:025-262-5416
E-mail:elsi@jura.niigata-u.ac.jp




