2024年10月31日(木) に「第7回共用設備基盤センターシンポジウム ~共用施設・設備を用いた先端生命科学研究~」を開催いたします。
今年度も4名の講師によるご講演を予定しております。
学内・学外問わず多くの皆様のご参加をお待ちしております。
参加登録はこちら(参加費無料、途中参加、途中退室OK)
第7回共用設備基盤センター(CCRF)シンポジウム プログラム
日 程:2024年10月31日(木)13:00~17:00
場 所:対面式とオンライン(ZOOM)のハイブリッド
会 場:旭町キャンパス 新潟医療人育成センター 4階ホール
(キャンパスマップのH7)
◆ 開会挨拶 末吉 邦(新潟大学 研究担当理事)
◆ CCRF職員による「CCRFの紹介」 (13:05 ~ 13:25)
◆ 「原子力規制人材育成事業の紹介」 (13:25 ~ 13:30)
講演1.13:35 ~ 14:05
島田 斉 先生 (新潟大学 脳研究所 統合脳機能研究センター 臨床機能脳神経学分野 教授)
「脳内環境恒常性維持機構とその破綻を可視化する」
アルツハイマー病に代表される神経変性疾患患者においては、多様な異常凝集タンパク質の脳内蓄積がみられる。さらに慢性外傷性脳症や、一部の精神疾患患者においても、異常凝集蛋白の脳内蓄積が認められ、病態との関与が示唆されている。本講演では、陽電子放射断層撮像法(PET)を用いた脳内異常タンパク質可視化研究と、異常タンパク質の脳内蓄積を防ぐ脳内恒常性機構を定量的に可視化するための新たな技術開発研究について紹介する。
講演2.14:10 ~ 15:10
上原 知也 先生 (千葉大学大学院薬学研究院 分子画像薬品研究室 教授)
「放射性ハロゲン元素を用いた核医学診断・治療薬剤の開発研究」
放射性ハロゲン元素には、PET診断に使用される18FやSPECT診断に使用される123I,131I、核医学治療に使用される131Iが存在する。さらに、ヨウ素の下段に位置する211Atは高いがん治療効果が期待されるα線放出核種として注目されている。このように、放射性ハロゲン元素には核医学診断から治療まで行える有用な放射性核種を含む。本発表では、放射性ハロゲン元素を用いた放射性薬剤の開発研究について紹介する。
講演3.15:20 ~ 15:50
他田 真理 先生 (新潟大学 脳研究所 脳疾患標本資源解析学分野 教授)
「ヒト剖検脳を用いた一次性ミクログリア病の病態研究」
従来、剖検脳を用いた病態研究は組織学的解析を中心に行われてきた。しかし、近年、単一核RNA-seqや空間的遺伝子発現解析などの網羅的な分子生物学的解析手法が進歩し、それらを用いて患者剖検脳から直接的に疾患の分子病態を見出そうとする試みが急速に普及し始めている。本講演では、一次性ミクログリア病を対象として、組織学的解析を行なってきた演者らが、これらの新たな解析手法を取り入れたことによって患者剖検脳組織から得られた知見について紹介したい。
講演4.15:55 ~ 16:55
小泉 修一 先生 (山梨大学大学院医学域 薬理学講座 教授、山梨GLIAセンター センター長)
「ミクログリア置換による脳機能の制御」
ミクログリアは免疫細胞としての役割を超越し、シナプス新生・刈込み、神経保護・傷害等、脳の中核機能の制御で中心的な役割を果たす。また脳内外の環境変化を感知すると大きく表現型を変え、これが各種脳疾患や老化による脳機能障害を引き起こす。このようなミクログリアを入れ替えることで脳を変えられないだろうか?治療できないだろうか?最近我々は、非侵襲的なミクログリア置換法を開発した。このミクログリア置換が脳に与える影響について、最近の話題を提供する。
◆ 閉会挨拶 竹林 浩秀(新潟大学 大学院医歯学総合研究科 教授/CCRFセンター長)